塾に入ろうと思うタイミングは、次のうちどれが多いと思いますか?
①学校の授業はよくわかり、成績は良い状態。
②学校の授業はわかり、成績は平均位の状態。
③学校の授業はよくわからなく、成績は悪い状態。
やはり③が多いのかもしれません。
でも本当はもっと早いタイミングで入ることをお勧めします。
というのは、趣味等の習い事と違い、数学は学校で日々おこなっている教科だからです。
つまり、学校という基準があるわけです。
③ということは、学校の授業がよくわからないので、せっかく受けているにもかかわらず、かなり無駄に過ごすことになってしまいます。
学校という基準からみれば、同じ授業を受けても、よくわかる生徒さんや平均くらいの生徒さん(つまり学校の基準)と、持ち帰るものが違うわけなので、日々差が開いてしまっています。
ということは、正確に言えば、無駄に過ごしている(ゼロ)だけじゃなく、日々借金をし続けている(マイナス)ということになります。
そして、この日々の差が、ただの差で済まなくなるのが数学の恐ろしいところです。
ご存知のように数学とは積み上げ教科の最たるものです。
以前のものの上に積み上がるわけですから、以前のものが理解できていなければ、新たに習ったものは始めから曖昧になります。場合によっては意味もわかりません。
学校はその集団授業の形式上、平均的なところに難易度や進度を合わせざるを得ません。
ということは、本来学ばなければならないはずである理解出来ていないところを放置したまま、先へ先へと授業を受けることになるのです。
そうすると、当たり前ですがどんどんわからなくなるという負のスパイラルに入ってしまいます。
要するに、日々開いてしまう差とは、本質的には日々の授業を理解できる割合の差ということになります。
たとえば単純な話、8割しか理解出来なかった(持ち帰れなかった)としたら、学力は1×0.8×0.8×0.8・・・となってしまいます。
しかも、学力が下がれば理解できる割合自体も下がるので、それも加味して言えば、1×0.8=0.8、1×0.8×0.8=0.64、1×0.8×0.8×0.64=0.4096というように加速度的にわからなくなるということです。
もちろん実際はこう単純じゃありませんけれど、どんどんわからなくなる理由は納得いただけたのではないでしょうか。
つまり学校との差が意味するところは、ただの差=引き算ではなく、その真実はかけ算だったわけですね。
それが数学が苦手になったら、中々克服できない大きな理由の一つかもしれません。
反対に、たとえば①の段階で数学を強化するということは、学校という基準と比べて余裕があるので、各単元をより掘り下げて理解を深められることはもちろん、こなせる演習量も多いので実践の中で多くを学ぶことも、高難度の問題に腰を据えてじっくり取り組むことも、余力を残した状態でできるわけです。
そうなると学力は盤石になっていき、できる量や質が上がり、またそれに伴うようにモチベーションも上がり、色々な面からますます吸収率も上がっていくという、正のスパイラスに入っていけるのです。
できるならこちらでありたいものではないでしょうか。
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